仕訳帳を基に作成される便利レポート3種について

2024年6月30日の大規模アップデートで追加された以下の3種のレポートについて解説します。

  • 総勘定元帳
  • 簡易月次推移表
  • 試算表(仕訳帳ver)
注意点

これらのレポートは、freeeのAPI(データ連携の仕組み)から取得したデータをそのまま出力するのではなく、取得した仕訳帳データをもとに、本アドオンにより加工を行った結果を出力します。そのため、連携には「仕訳帳」の参照権限が必要になり、ケースによってはfreeeのデータと完全に一致しない場合がございます。ご了承ください。

これらの仕訳帳データを基にした連携は処理に時間がかかります。もし1つのスプレッドシートに多くのレポートをまとめていて重たい場合は、スプレッドシートを分散することをおすすめします。

総勘定元帳

用途

仕訳帳データの中から、ある特定の勘定科目に関する仕訳だけを抽出し、チェックなどをしたいケースがあります。

これを実現するために、仕訳帳データからユーザーが指定した勘定科目に関する仕訳だけを抽出した総勘定元帳を作成します。

設定方法

「データ連携シート新規作成」 > 「総勘定元帳」を選択します。

期間や更新設定を決めた後、勘定科目の指定を行います。

複数の勘定科目を指定することができ、OR条件で指定した勘定科目どれかが含まれる仕訳を抽出できます。勘定科目名を入力すると、候補が表示されます。

※候補は事業所の勘定科目マスタから参照されます。

出力結果

指定した勘定科目の仕訳が抽出されます。

不要な列は非表示にしてください。

簡易月次推移表

用途

これまで、月次推移表を連携したい場合、試算表データを本アドオンで取得し、そのデータをピボットテーブルで加工する等の必要がありました。

参考記事:月次推移の取得方法と活用例

ただし、この方法はピボットテーブル操作に慣れていない場合、作成難易度が高いというお声もいただいていました。

本機能は、ピボットテーブルの操作など無しに、簡易的に月次推移表を作成するレポートになります。

設定方法

「特殊レポート新規作成」 > 「簡易月次推移表」を選択します。

期間や更新設定を決めた後、出力したい勘定科目の指定を行います。

ここで指定した勘定科目の並び順に従って月次推移表が作成されます。

また、「貸方/借方」を選択する欄は、自動で推測されますが、適宜変更ください。

※「貸方」にした場合、貸方残高がプラスであればプラス表記となり、借方残高がプラスであればマイナス表記となります。借方はその逆です。

出力結果

指定した勘定科目での、指定した期間の月次推移表が作成されます。

注意点

従来の試算表データと比較すると、加工の手間は減りますが、データ分析の柔軟性は下がります。

もし部門別の分析などをしたい場合や、もっとこだわったフォーマットで出力したい場合は、従来の試算表連携とピボットテーブルによる加工をお試しください。

参考記事:月次推移の取得方法と活用例

試算表(仕訳帳ver)

用途

これまで、試算表データを「取引先内訳付き」で取得しようとした場合に、取引先が1000件以上ある事業所がfreeeの仕様上試算表を取得することができず、エラーとなっていました。

これを回避するため、仕訳帳から試算表を本アドオン側で生成する機能を追加しました。

設定方法

「特殊レポート新規作成」 > 「試算表(仕訳帳ver)」を選択します。

設定方法は試算表と同じです。

出力結果

試算表データが出力されます。

注意点

仕訳帳データから試算表を作成するため、期首残高データがありません。

そのため、PL科目を取得する分には問題ありませんが、BS科目を取得する際には通常の試算表連携をご利用ください。